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なんと二つの台風が接近中。
今夜にも最初の台風が上陸する。
遅れてすぐに二つ目が上陸する。
ヤバイ....実にヤバイ。
まりちゃん....おっきいばあちゃんに滞在の延期をお願いしてた。
ダメとは言わないよぉ～。
子どもらも喜んでるし...。
しかし、台風の接近で、ここは非常事態宣言を発令。
母屋の前の人工川は完全に流れを本流に返した。
そして、子どもらには、絶対に近くの川には近寄るなっ。行くなっ。
風が吹くときは外に出るなっ。
のりさんから(私の夫)から...まりちゃんに防災着一式を支給された。
ヘルメット・雨合羽・作業用鋼板入りの長靴・ゴム手＆皮袋・笛・ライト・小型無線。などなど
それらを着込んで装備する。んっ....笑える。
彩子がまりちゃんに非難命令が出たら、非難の順序を教える。
あくまでこの牧場の非難指示ね。
町の避難命令はすでに数町内に出ている。
ここは町からみたら高台だから.....。
ただ心配なのは川向こうの土手....崩れる心配がある。
そこを塞がれたら.....裏の丘を回って脱出だが、まっ、この地にとどまった方が安全だけどね。
まりちゃん....いささか血の気が引いている。
子どもらは士気が上がる。
みらいですら、タロとジロを従えて鼻息が荒い....が、身につけた浮き袋がじゃま臭い。
こんなのも最高の経験だよ。たぶん。
★
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ここの気象予報官のさきは....母校の往復でダウンして寝てる。（笑）
子どもらは、なにもする事がなくなり....ボケェ～。
みらいだけが長靴はいてビャビャと水たまりを歩いては笑ってる。
しかもパンツだけで。(;^_^A
まりちゃん....さきのバイクに興味をもち....エンジン始動でバリバリ。
私が「いいよ乗ってきなさい」と言うと、さきの許可を得てないと言う。
「私が許可したんだ」と言うと...ニコッとして飛び出して行った。
バイクが好きなんだねぇ～。
横で見ていたもっちゃんが一言「男に乗っかるよりいいさ」
あのさっ.....(--;)
★
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私ね、大学出てから就職できなくて親の家でずっと家事見ない...
出歩く事もなく男の人との出会いもなくて...
気晴らしは唯一このバイク。
北海道を走るって言って二年目にやっと実現したけど...楽しい。
ここも楽しい。
おっきいばあちゃんに愚痴ってる。
誰って....ブンブン姉ちゃんのまりちゃん。
耳の感度を上げて.....そっと聞く。
ふーん....完全な「箱入り娘」ってとこか。んっ！
確かに今風の感じがしない....まるで、ここ以上の田舎育ちみたい。
世間知らず。
男に引っかかって連れて行かれたら....あぁ～、考えるだけでヤバイは。
だから、空手に合気道？
逃げるためにマラソンかぁ～....と、ブツと口に出たら、もっちゃんに聞かれた。
「あんた、かなりイカれてるそうぞうだね」だと。
でも、もっちゃんも言う「あの手の女の子は悪にはイチコロだよ」
「うーん、危ないなっ」
と.....コンコンと父ちゃん(のりさん)の拳骨が私ら二人に落ちた。痛いなぁ～。
雨雨雨.....ついでにもう一つ雨。
子どもら....濡れる作業をして帰ってお風呂。
そのお風呂でなにをしてたのか大騒ぎだった。
お風呂での大騒ぎ....いつもの事か。（笑）
さて、二個の台風が次々とやってくる。しかも北海道上陸コース。
嫌だなぁ～。
★★
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いいもんだぁ～。（笑）
洗濯洗濯.....毎日、洗濯。作業場の洗濯は臭いぞっ。
仕事着だから....マジに臭い。
今日はまりちゃんが手伝ってくれた。
私ともっちゃんはひっくり返って古い週刊誌の読書に夢中。
この子、意外と使えるね。w(^_＾）
多恵が早々と母屋の洗濯物を持ってやって来た。
今日は雨なら....作業場の中に干す。
うーん、湿気が増してきた。（笑）
雑談....女の雑談は....どこかエロっぽい。
子どもらが入ってくるとサッと話題が変わる。
ここもまたすばらしい。
さきが母校まで走った。
なんの用事なのか....大変だなぁ～、往復だけで。
みどり(さきの次女)が付いて行った。
あの大学構内をデカイ顔して歩くそうだ。（笑）
仲良しのワン公もいるようだし。
さて、お昼の準備にとりかかるか.....まりちゃん、あと頼むね。
★
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早朝の仕事開始で....彩子のあとについて牛舎へ。
大人どもは忙しいからね。
のりさんが支持した比較的おとなしい牛....
そいつが、まりちゃんの練習用の牛さんだ。（笑）
初めての人が牛に近づくための順序を教える彩子。
牛の顔から徐々に後ろへと触りながら移動。
で、おっぱいにタッチ。
知らない人がいきなり、おっぱいにタッチしたら、人間だって怒るでしょう。
牛も同じ....それに体はでっかいのに極端な臆病だから....
真後ろに蹴られない牛は、回し蹴りのように後ろ横の者を蹴飛ばす。
強烈で痛い。
もちろん、牛は顔を振り向いて、誰なのか確認してから回し蹴りをする。
万が一....さきや彩子を蹴ったら....半殺しだ。（爆笑）
その怖さを牛たちは知っている。(そのも怖いね)
タッチ成功のまりちゃん.....間近に見る大きな牛にビビってるみたい。
彩子が言う「ビビってる事を悟られたら暴れるよ。こいつら....」
さきなら....遠慮なく牛の足を蹴飛ばす。
「おらおら、誰だとおもってるんだ」と、いわんばかりにね。（笑）
彩子はそこまではしないけど....（笑）
乳しぼり開始.....手でね。
そのころになると、子どもらが鶏舎勤務の卵集めを終えてやって来た。
遠巻きに見ている。
まりちゃん、牛の乳首に手をのばす.....真っ赤な顔して。
彩子、クスクスと笑うけど無視。
と、一恵が「姉ちゃん、あんな、想像すんなっ」だと。（爆笑）
ズバッと言われて、真っ赤な顔が噴火しそう...徐々に泣きだしそうに変化....。
と、みどりが....パクッとくわえる。まりちゃんはびっくり！
牛が振り向く.....則子が牛の顔を両手で撫ぜながら「静かに、なっ、静かに」
みどり、まりちゃんに....怖くないよ...と、見せたんでしょうね。意味が違うのに...（笑）
彩子「出来ないならここまで」と言うと、まりちゃん、意を決してギッ！
モオー.....と牛が鳴くと.みらいが牛の鼻をビシャッ「うっちゃい」
しんちゃん(一恵とみどりの父)が「お前らのおもちゃだなっ」
彩子、そんな言葉は無視....
絞り方を教える。
まりちゃん、真剣......恥ずかしいなんておもう余裕がなくなったみたい。(なにがはずかしい、変な想像するからだよ)
彩子が横で指導.....と、一恵が手を出して「こうだぁ～！」
すると、真似るまりちゃんの握る手元から乳が出たぁ～。
よし、その調子.....バケツいっぱいの乳を絞る。やれっ。
それが昔の搾乳だ。と、彩子から教えられる。
出来たね。
バケツのは売り物には出来ない....母屋へ持ち帰って煮込んで殺菌し、朝ご飯に出た。
まりちゃん、一口飲んで「おいしいぃ～」とにっこり。
初体験.....まっ、これも初体験。思わず一人で笑ってしまった。
もっちゃんに「すけべ」と言われけど。（爆笑）
★
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