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たかちゃんがやって来た
どこに、深夜だよ。
鍵のかけないわが家....物音がしたから、まさかと起きたら
たかちゃんがやって来ていた。
上がり込んで、居間のストーブの前で一人...ご飯にお茶をかけて食べていた。
ったく....なにしてんだか。
そりゃ、一応...妻と子がいるんだから、当然と言えば当然なんだけど。
私の顔を見ると....泣くかぁ~。(--;)
仕方ないから....天ぷら蕎麦を作ってやったさ。
泣きながら食うなっ。
と、怒ってたら....おっきいばあちゃんが起きてきてしまって....
たかちゃん、蕎麦を食べながら、涙と鼻水を垂らして、必死に訴えている。
あのなっ....どれか一つにしろっ。
バタバタバタと子供らが起きてきてしまった。
さすがに、子供らの前では泣けないのか....黙々と食べ始めた。
で、蕎麦のお代わりですか....ふーん。
妻の多恵ちゃん、全然、気づかず寝ています。
私、多恵ちゃんの部屋からみらいを連れてきてやった。
みらいを抱っこしながら熱い蕎麦を食うなっ。危ないなっ。
満腹になって....満足顔のたかちゃん....と、多恵ちゃんの号泣きが聞こえた。
居間と流し(台所)の間で直立姿勢で泣いている。
驚いた家中のみんなが起きてきた。
時計を見る一恵....で、突然、吠え始めた。
「朝だぞぉ~、みんなおきなさぁ~い」
さきに「うるさい、みんな起きてる」
みどりに....「姉ちゃん、あほだもんね」
アホが怒ると....拳骨が飛ぶ。みどり....痛そうに頭をさする。
とにかく、そのまま....一日が始まった。
★★★....眠たいなっ。
と、思って日めくりカレンダーを見れば....1月5日。
あれ?
節分が終わったんだから......
月めくりのカレンダーを見れば...2月だ。(笑)
そうだった、今日は2月5日だった。
そう思いながら作業場のシャッターから外を見れば、一恵が箱車に鶏舎の敷き藁(わら)を積んで堆肥置き場へと往復している。
あの箱車の積載量では....(笑)
みどり....母家の前で雪だるまの製作に忙しい。
青いポリのバケツを帽子にして....手には棒を持たせて。
多恵ちゃんは作業場内で餅を焼いてる。
焼けたら一恵とみどりを呼ぶそうだ。
でもさ、それ...焦げてるよ。(笑)
もっちゃん、今日は数週間遅れの週刊誌ではなく....PCの雑誌に夢中。
手には熱々のコーヒーの入った湯飲みを持って。
うーん、それ、もっちゃんらしいね。コーヒーカップじゃなくて、湯飲みと言うところが。
珍しくさきが現れて....工具箱を手にして出て行った。
そのまま、大型ショベルに乗った....どこへ行く?
内線の電話で洗濯が終わったらすぐに戻って来てくれと。
なんだ?
おっきいばあちゃん....あんこばあちゃんのところへ行きたいから車で送ってくれと言うことらしい。なら....私が行ってくるわ....と、もっちゃんが行っちゃいました。
それぞれに、それぞれの用事がなるんだね。
私は....お昼の用意だ。
そんなお昼も食べさせて....洗い物をするか。
今日は....みなさん、早く切り上げてきたから早くすんだ。
私、飲んでないから....買い物に早めに行くかなっ。
ちょっと、遠くへ足を延ばして.....(笑)
★★★
久美の母親から電話で....氷点下13度の中で、豆まきをしてると言ってきた。
わざわざ電話?
娘の声が聞きたいのよ。きっと。
久美の母であり、久美のお腹の子の祖母であり生活のためのスナックのママである。(笑)
そのスナックで、常連さんたちと豆まきをしたそうだ。
さて、こっちの豆まき....。たった今、氷点下11度ちょっとの中で終えました。
また、おっちゃんのところに負けた。
そのおっちゃん....未だに病院から戻っていない。
電話しても出ないし....なんかあった?
これから、巻き寿司を食べるぞっ。
超特まきはやめて、ごく普通のサイズ。(笑)
じゃ、食べてから....またね。
★★★
おっちゃんのところは氷点下14度。
ここは氷点下8度。
さっき...久美の母親からの電話で知った。
久美、今日、帰るのはまだ無理。
各所で除雪が追いつかないちしい。
無理することないよ。
久美の旦那からの電話では、迎えに行くと言ってたけど....
久美.大丈夫と返事してた。
二人とも.....甘いなぁ~
歳のさ結婚なら、私だってそうなのに....まっ、久美ほどのすごくはないけど。
そんなの子供が出来たら....走り回ったら....埋まっちゃう。
と、いうより、妻の方が強くなる。
ドデーンとね。(笑)
それより何より....落ちつくって。
久美も 落ちつくよ。きっと。
あんこばあちゃんのところ....結構....雪が降ったらしい。
同じ町なのに。ここは広いからなぁ~。
で、応援要請で.....さき、とっくに大型ショベルカーで出動してる。
近所もしてくるんじゃないかな。
★★★★
町から買い物を終えて戻って来たら....
久美が私に、話し中の携帯を渡して...外へ行っちゃいました。
風が強いのに....あんな薄着で。
で、携帯電話の向こうからは「いいから、早く帰って来なさい!」とヒステリックな女性の声がする。
私が何か言う暇もないぐらいまくしたてている。
私の耳から携帯を取ったのは....さき。横に立って居るのは久美。
久美...実験プラントに居るさきを呼びに行ったのか。
「おばちゃん....うるさい!」
さきの怒鳴る声....いいの、そんなこといって?
おばさん...? んっ?
久美の母親だった。
さきのちょっと長めの電話。
30分ぐらいで切った。
さき....久美に「この吹雪がおさまったら帰った方がいいよ」
すると久美が「なっ、一緒に来ない?」
「嫌だよ」
「ねっ、頼むから」と手を合わせる久美。
何事なの?
久美....渋々とおっきいばあちゃんの前で話しだした。
同席してるのは....私にもっちゃんにさき。
多恵ちゃんは、おっきいばあちゃんに頼まれて子供らを連れて作業場へ。
子供には聞かされない話か?
まっ、そんな複雑な事じゃなかった。
一人娘の妊娠を知らなかったことに腹を立てたらしい。(笑)
わかるけど....大人げないなぁ~。
さきは「そこがあのおばさんなんだ」と解説する。
そんな話を受けて、おっきいばあちゃんがあらためて久美の母親に電話を入れた。
数分の話が続く....受話器を置くと....ニコッ。
そして久美の頭を指で突っ付いた。
久美がおっきいばあちゃんに聞く....「どうなった?」
「あぁ~、孫だっていってな...喜んでたよ」
と、ここまでで、なんとか一件落着。(笑)
この吹雪がおさまって、道路事情が回復してから帰るといいさ。
そう言いながら、立ち上がると....さきが「どこいく?」
「おしっこ」と言いながら笑うおっきいばあちゃんでした。
毎回毎回....ご苦労さまです。
久美が来るたびにひと嵐がやって来る気がする。
そうポツリと言うと....もっちゃんが「今回は本物の嵐さ」と笑った。
そうだね....んっ、そうだった。爆弾低気圧。
荒れてるなぁ~。と、窓の外を見ながら....くしゃみが出た。
流し(台所)から一恵の声が「テレビ見ていい?」居間のテレビのことだ。
あぁ~、大人の話だと追い出した子供らを忘れてた。σ(^◇^;)
★★★★