[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。
素子さんのこれまでの人生
「語っていいの?その過去を」の編・そのⅠ
ポツリポツリと聞いていた素子さんの過去。
私にはまるで想像ができない別世界のようだ。
そんな素子さん、ある程度話し....現在に至ると....「これからは生まれ変わった人生」と力頭よく語ってベンチから立ち上がった。
それがアイス舐め舐めの日のことだった。
うーん、私も.....ある時期、生まれ変わったと思ったけど....それとは大違いだ。
教師から牛飼い....これだって、大転換だったのに。しかも、たくましすぎるガキが二人も産まれて。(^^ゞ
お母さんと呼ばれる夢もむなしく.....「母ちゃん」だよ。(・・;)
----------------------------
素子さん、生まれは....大阪。
両親とも、言い方は悪いけど.....在日朝鮮人。
育ったのは、ほとんどが東京。
生活のレベルは?
レベルなんて言えないレベルの最低だったとか。
同じような環境の人が集まり団結が深まる。それが朝鮮人。
と、素子さんは強調する。
そこで、小学生・中学生と共に同級生として過ごしたのが金沢さん(ここでは仮名)で略して愛称は「かなさん」子どもらがつけた。(笑)
小学生のころ、いじめられてはピーピー泣いていたかなさん....それを助けて用心棒をしたのが素子さん。
中学生になると、素子さんがいじめられて喧嘩をすれば....体格共に男になったかなさんが助けに入る。
なんて話しながら、素子さん、そんな昔を懐かしがる。
暑い日、一個のアイスを二人で舐め舐め....だからと言ってラブラブだとは思っていなかった。
助け合う生活....だと、思っていたとか。
そんな二人、小中学校は普通の都内の学校。朝鮮学校には行かなかった。
二人の両親....二人に
「お前らは日本で言うまれ日本で育つなら日本人になれ」
と言っていたそうだ。
でも、現実は厳しかったとふり返る。
なんとなく想像はできるけど....私には、その実態を知る術は無かった。
中学を卒業間近のとき、かなさんの父親が仕事中に事故で亡くなった。
素子さん、コブシを握りしめながら語る。
朝鮮人と言うだけで、なんの保証も無かった。.....( ̄□ ̄;)!!
それでも、かなさんと素子さんは中学を卒業した。
素子さんは、まがりなりにも高校へ.....
でも、かなさん、卒業の日を最後に姿を消した。
そして半年後、かなさんの母親が亡くなった。
でも、かなさんに知らせることすら出来なかった。と、悔しがる。
素子さん....なんとか高校を卒業できた。
でも、その日を最も喜んでくれる両親は居なかった。
父が亡くなり....あとを追うように高三になった素子さんを残し母も亡くなった。
周囲が助けてくれた。
バイトをして頑張る素子さん....そんな素子さんを隣近所が食べさせてくれた。
素子さん、ここらは日本人と違うと誇らしげに胸を張る。
うん、確かに....このところの日本人って助け合う事を忘れて、足を引っ張り合うもんね。
そう考えると...ここの子ら、誇らしく思えるよ。o(^o^)o!
--------------------------------------------------
高校を卒業した素子さん、都内の某外食産業のチェーン店で働いた。
しかし、長くは続かなかった。
つづく
★